関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
周産期管理(2)
帝王切開率を指標とした分娩リスクの評価


菊地 真紀子, 中川 潤子, 松本 陽子, 佐藤 千歳, 池谷 美樹, 新家 秀, 笠井 靖代, 梁 栄治, 石井 康夫, 照内 忠晴, 杉本 充弘
日本赤十字社医療センター産婦人科


 近年,帝王切開率(以下,帝切率)上昇が指摘されているが帝切率は各施設の体制や社会的背景に影響される.一方,同一施設における産科リスク因子別の帝切率は産科リスクを評価する一つの指標と考えることができる.そこで,1999年から2001年の3年間に当センターで分娩に至った満22週以降の単胎症例の帝切率を初経産,妊娠週数母体年令,児体重,骨盤位,帝切既往などの項目別に検討した.1総分娩数5,089例中,帝切症例は614例で帝切率は12%,初産13%,経産11%であった.2週数別帝切率(骨盤位を含む)では28週から30週が最も高く51%で37週から41週では8%であった.3頭位,単胎,正期産の場合の帝切率は3.5%,初産5%,経産0.8%であった.4年齢別帝切率では,19歳以下は6%,40歳以上は28%であった.5低体重児(2,000g未満)の帝切率は52%であった.6骨盤位の帝切率は48%で,初産50%,経産44%であった.また児体重2,000g以上の骨盤位例では33%であった.7既往帝切症例の帝切率は34%で予定帝切率は14%であった.以上より,帝切率を指標とした場合,母体因子のリスクは1帝切既往2高年妊婦3初産,胎児因子のリスクは1低体重児2早産3骨盤位の順となった.また母体年令(20から35歳),帝切既往無し,経産で単胎,頭位,正期産での帝切率は0.5%であった.従って分娩管理に於いては複合的な産科リスクを個別的に評価し,リスクに応じた医療体制と十分なインフォームドコンセントの下に自然分娩を志向することが母児の安全につながると思われる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 177-177, 2002


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会