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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
感染症(1)
卵巣卵管膿瘍に対する経膣超音波下膿瘍内容穿刺吸引術の有用性の検討


北野 孝満, 菊地 盤, 武内 裕之, 木下 勝之
順天堂大学産婦人科


 【目的】卵巣卵管膿瘍は抗菌剤のみの治療に対し抵抗性を示すことが多く,外科的処置が治療の基本であり,従来開腹手術による切開排膿が選択されてきた.今回,低侵襲なドレナージの方法として経膣超音波下穿刺吸引術を行い,その有用性を検討した.【方法】対象は2002年1月〜12月の期間に抗菌剤のみの治療に抵抗を示した,卵巣卵管膿瘍の5例.経膣超音波下ドレナージの方法は膣内洗浄の後,経膣超音波ガイド下に17G採卵針にて膿瘍を穿刺し,膿瘍内容を全量吸引するのみで,膿瘍内の洗浄,抗菌剤の局所投与は行わなかった.【成績】5例中4例に子宮内膜症による凍結骨盤を示唆する所見が認められ,また3症例で骨盤内手術既往があった.穿刺吸引術後,5例中4例(80%)において発熱,炎症所見の改善が認められ,追加治療を行うことなく退院した.穿刺吸引術により改善が認められなかった1例には腹腔鏡下手術を施行した.腹腔内は強い炎症性変化による癒着が強度で手術操作が非常に困難であったが,腹腔鏡下右附属器摘出術とドレーン留置術を施行して軽快した.【結論】卵巣卵管膿瘍に対し経膣超音波下膿瘍内容穿刺吸引術を行うことにより,困難が予想される手術操作を回避でき,最小限の侵襲で十分な治療効果が期待できる卵巣卵管膿瘍に対する有用な手段であると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 183-183, 2003


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