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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
骨盤腫瘍(2)
Uterine Bizarre Leiomyomaの2症例


保倉 宏1), 坂本 尚徳1), 深澤 一雄2), 稲葉 憲之2)
石橋総合病院産婦人科1), 獨協医科大学産婦人科2)


 Uterine Bizarre Leiomyomaは,非常に稀な疾患で主に閉経前に発生するとされている.基本的には良性疾患であり予後は良好であるが,稀に転移・再発をすることがあるため,術後の経過観察が必要とされている.今回我々は,Uterine Bizarre Leiomyomaと診断された2例を経験したので報告する.症例1は,47歳,約9ヶ月前より過多月経認めるも放置.7ヵ月後の人間ドックで重症貧血(Hb6.1g/dl)を指摘され,貧血の精査目的で当科紹介となる.内診上,子宮は後屈,鵞卵大であり,経膣超音波で粘膜下に直径3.4×3.1cmの筋腫を認めた.手術予定とし,術前に貧血の補正を行いHb12.1g/dlまで回復したところで,腹式子宮全摘術施行.摘出物の病理組織診断で,Uterine Bizarre Leiomyomaと診断された.術後外来通院中であるが,現在のところ転移・再発は認めていない.症例2は,47歳,約半年前より不正出血を認めるも放置.5ヵ月後に当科初診.直径4.2cmの筋腫分娩および子宮内にも直径4.8cmの粘膜下筋腫を認めた.Hb5.5g/dlと重症貧血を認めたため,症例1と同様に術前貧血補正を行いHb11.0g/dlまで回復したところで,腹式子宮全摘および右付属器切除術(右卵巣嚢腫のため)施行.術後病理組織診でUterine Bizarre Leiomyomaと診断された.現在のところ術後経過は良好である.Uterine Bizarre Leiomyomaの文献的考察を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 321-321, 2003


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