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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
奨励賞候補(2)
再発卵巣癌の治療方針


後藤 友子, 長井 智則, 斎藤 麻紀, 大久保 貴司, 山本 智子, 竹田 省
埼玉医科大学総合医療センター産婦人科


 【目的】抗癌剤が比較的奏効しやすい卵巣癌においては,寛解を獲得することは可能でも再発の頻度が高く,また再発に対する治療方針は確立していない.当院における再発卵巣癌症例の治療と予後について検討し,最適な治療方針を追及する.【方法】1985年から2000年の間に当院で治療した上皮性卵巣癌で臨床的に寛解獲得した症例を後方視的に検討した.【成績】対象は寛解症例174例で,うち61例(34.5%)が再発した.進行期別の再発症例数と再発率は,I期8例(9.0%),II期3例(18.8%),III期46例(66.7%),IV期4例(80.0%)で,各進行期別では組織型によって再発率に差を認めなかった.再発に対して積極的治療が施行可能であった48例は主に化学療法を主体とした治療が施行されていたが,手術療法を施行した症例が26例,放射線療法を施行した症例が11例あった.再発後の生存率は手術併用群(n=26)が非併用群(n=22)に比較して有意に良好であったが(p<0.01),残存腫瘍を2cm以下にできた群(n=15)と2cm以上の群(n=11)に有意差を認め(p<0.01),2cm以上の群と手術非併用群との間に差を認めなかった.CA125上昇のみで治療開始した群と画像確認された治療開始群とでは再発後の予後に差を認めなかった.再発後の生存に対する多変量解析では,前治療終了後から再発までの期間(>6ヶ月)と手術療法の介入と化学療法の奏効のみが独立した予後因子であった.【結論】再発に対する治療法としてはoptimal surgery(残存腫瘍≦2cm)のみに予後改善効果が認められた.よって,常に再発部位の同定につとめ,化学療法のみならずoptimal surgeryを取り入れる事を念頭においた治療戦略が望ましいと考えた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 388-388, 2003


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