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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
妊娠・分娩(2)
子癇に認められたreversible posterior leukoencephalopathy syndrome(RPLS)の3例


原嶋 志保, 松田 義雄, 野村 秀高, 山口 裕加, 吉田 真弓, 三谷 穣, 牧野 康男, 太田 博明
東京女子医科大学産婦人科


 Reversible posterior leukoencephalopathy syndrome(RPLS)は,急激な血圧上昇や免疫抑制剤の使用に伴い,頭痛・意識障害・痙攣・視覚障害などの神経症状を呈し,画像上,後頭葉を中心に脳浮腫を認めるが,原因疾患の是正により臨床症状および脳浮腫ともに消失する症候群である.本症はMRIの普及に伴い,発症初期から比較的容易に診断することが可能となった.今回我々は,子癇に伴ったRPLSの3症例を経験した.
症例1 32歳 3G0P切迫早産で入院中であったが,32週2日に突然の上腹部痛,高血圧が出現した.その約1時間半後に全身性強直性痙攣を来し,緊急帝王切開となった.
症例2 32歳 1G1P他院にて妊娠38週に常位胎盤早期剥離のため緊急帝王切開が施行された.その後,播種性血管内凝固症候群,多臓器不全となり当科に紹介入院となった.軽度の高血圧が持続したものの全身状態は軽快傾向にあったが,産褥10日目に全身性強直性痙攣が出現した.
症例3 35歳 2G1P他院にて妊娠高血圧症候群を指摘されていたが,38週6日で経膣分娩となった.その後急激に血圧が上昇し,全身性強直性痙攣が出現した.いったん神経症状は回復したが,10時間後に再度同様の痙攣が出現し,当科に紹介入院となった.
いずれの症例もMRIを発作直後と全身状態が回復した約10日後の2回撮影した.発作直後のMRI FLAIR画像では後頭葉,頭頂葉,大脳基底核を中心に左右対称性に高信号領域を認めたが,約10日後のMRI所見では著明な改善がみられた.以上の3症例に対して文献的考察を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 309-309, 2005


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