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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
胎児異常(2)
胎児脳室拡大症例の検討


東山 信彦, 渡辺 尚, 新井 富士見, 薄井 里英, 大口 昭英, 松原 茂樹, 鈴木 光明
自治医科大学産婦人科


 【目的】超音波検査で胎児の側脳室拡大が発見されることがある.この場合,側脳室後角のみが拡大する場合と,側脳室全体が拡大する場合とがある.この両者では臨床的に相違があるか否か,を調査することが本研究の目的である.【方法】1997〜2004年の8年間(分娩総数約7000例)に当科で出生した胎児脳室拡大症例16例を後方視的に検討した.これら16例は妊娠経過中に超音波検査で側脳室拡大が発見された.側脳室後角のみに優位な拡大を認めた8症例(後角のみ群)と側脳室全体の拡大を認めた8症例(全体群)とに分け,その臨床的特徴と予後を検討した.【結果】以下,後角のみ群vs全体群を記載する.母体平均年齢:26.5歳vs 29歳.脳室拡大発見時の妊娠週数:33週vs 29週.髄膜瘤合併症例:0例vs 6例.脳梁欠損合併症例:4例vs 1例.V-Pシャント施行例:1例vs 8例.以上,後角のみ群では脳室拡大が進行しシャント術を必要とした症例は8例中1例のみであったのに対して,全体群では8例全例にシャント術を要した.後角のみ群8例中,脳梁欠損が4例と多かったが,髄膜瘤合併症例はなかった.精神運動発達については,後角のみ群には著しい発達障害を呈する症例はなかったが,一方全体群の中には合併奇形の影響などで精神発達障害をきたした症例も散見された.【結論】胎児期に脳室拡大を呈する症例のうち,側脳室後角のみに拡大を認める症例は,側脳室全体の拡大を認める症例に比べ予後良好と考えられる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 312-312, 2005


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