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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
胎児異常(2)
両児共に脳室拡大を呈した単純ヘルペス胎内感染双胎の一例


中澤 禎子, 佐々木 重胤, 永井 宣久, 久野 宗一郎, 宮川 康司, 正岡 直樹, 山本 樹生
日本大学板橋病院産婦人科


 単純ヘルペスによる母子感染はそのほとんどが産道感染により,胎内感染は稀である.今回我々は両児共に脳室拡大を呈し,一児が子宮内胎児死亡に至った単純ヘルペス胎内感染双胎の一例を経験したので報告する.症例は22歳,0経妊0経産,既往歴・家族歴に特記すべきことなし.前医にて妊娠確定後,妊娠12週頃外陰ヘルペスより発熱症状を伴う全身症状を呈し,ゾビラックス点滴にて管理,Herpes CF抗体陽性確認するもIgMなど精査施行せず妊娠継続管理となった.妊娠25週3日,血性帯下・破水感認め前医受診し前期破水の診断となり,当院に母体搬送入院となる.腟鏡診にて破水を認めたが,外陰部にヘルペス所見は認めなかった.超音波断層法にて両児の脳室拡大を認め,妊娠25週4日,D-Dtwin,前期破水,両児脳室拡大の診断となった.超音波断層法及びMRI検査にて脳室拡大の精査を施行,脳実質にも異常があることが判明した.塩酸リトドリン点滴にてtocolysis施行していたが,妊娠29週6日,一児の胎児心拍消失を認め,その直後陣痛発来しtocolysis不可能となり緊急帝王切開術を施行した.術後,母体は感染徴候なく経過良好にて退院となった.生児はNICUに収容され,呼吸状態,vital sign等安定するも,皮膚水疱形成を認め,日令1日より体幹・腹部・背部広範に伸展し,ヘルペス胎内感染の診断となった.生児の胎盤病理では免疫染色上,HerpesII型陽性を思わせる小斑状物が極少数認められ,胎内感染を裏付ける所見と考えた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 312-312, 2005


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