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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
胎児異常(4)
胎児頭頸部腫瘤の分娩時呼吸管理 2症例の経験から


塚本 有佳子1), 梶原 健1), 清水 基弘1), 岡垣 竜吾1), 羽生 真由子1), 大澤 洋之1), 三木 明徳1), 小林 浩一1), 石原 理1), 千葉 敏雄2), 北川 道弘3), 左合 治彦3)
埼玉医科大学産婦人科1), 国立成育医療センター特殊診療部2), 国立成育医療センター周産期診療部3)


 胎児頭頸部腫瘤は比較的稀な疾患であるが,腫瘤による気道あるいは食道,脈管など,頸部の重要の臓器の圧迫をきたすことがあるため,周産期管理が重要である.今回我々は,胎児の頭頸部腫瘤を2例経験したので,ここに報告する.症例1;34歳2回経妊2回経産.既往歴家族歴に特記すべきことはなかった.妊娠22週で羊水過多および胎児顔面に腫瘤様の陰影を認めたため,当科紹介となった.初診時の胎児の超音波断層検査では胎児口腔内から突出した23x20 mmの嚢胞性腫瘤,さらに右頬部にかけて59x31 mmの充実性と嚢胞性の混在する腫瘤を認め上顎体である可能性を考えた.児の出生直後の重篤な呼吸障害が予想されたため,新生児科,小児外科,形成外科が構成する新生児管理チームを編成し,妊娠34週全身麻酔下にて帝王切開となった.児は男児,2352 gで口腔内より嚢胞状の腫瘤,右頬部及び右眼側部に柔らかい腫瘤を認め,挿管不能であり小児外科により気管切開となり気道確保が行えた.症例2;28歳2回経妊0回経産,既往歴:甲状腺機能亢進症で内服薬にて治療中.妊娠27週羊水過多,胎児頸部腫瘤の精査目的で当科紹介となった.MRIにて胎児頚部左側に,37×37×46 mm大の腫瘤をみとめ,超音波断層法にて気管が腫瘤により著しく変位しており,出生後の挿管及び気管切開は困難であると考えられた.そのため,他院転院後,全身麻酔下にEXIT(Ex utero intraparutum tratment)を行い,気道確保を行い,児は救命できた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 317-317, 2005


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