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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
子宮体癌
20歳代発症若年子宮体癌症例の検討


高澤 環志, 大和田 倫孝, 高橋 佳容子, 嵯峨 泰, 高野 貴弘, 竹井 裕二, 町田 静生, 和田 智明, 藤原 寛行, 鈴木 光明
自治医科大学産婦人科学教室産婦人科


 【目的】若年発症の子宮体癌は稀ではあるが,妊孕能温存を含め治療方針で悩むことがしばしばある.20歳代に発症した若年子宮体癌症例の臨床病理学的検討を行った.【方法】1985年1月より2005年6月までに,当科で治療をした全子宮体癌患者は394例である.このうち20歳代で発症した11例(3%)について,進行期,組織型,治療法,予後等を検討した.【成績】年齢中央値は28歳(26―29)で,7例の未婚者を含め全例未産婦であった.進行期は,Ia6例,Ib3例,IIIa2例(腹水陽性1,洗浄液陽性1)であった.組織型は全例類内膜腺癌で,分化度はG1が9例,G2が2例(ともにIIIa期)であった.挙児希望者に対して,インフォームドコンセントの後,Ia期の5例に妊孕性温存治療(子宮内膜全面掻爬および高単位MPA療法)が実施された.このうち2例が妊娠に至り,1例は正期産,1例は流産(15週)となった.2例は初回治療後9か月および88か月に局所再発がみられ,根治術(子宮全摘,両側付属器切除,後腹膜リンパ節郭清,大網切除)が施行された.いずれの症例も現在無病生存している.初回治療時に根治術が施行された6例(Ia期1,Ib期3,IIIa期2)においても全例無病生存している(観察期間中央値48か月;1―136か月).【結論】20歳代発症の若年子宮体癌は,大部分が類内膜腺癌であり,高分化型が多くを占める.Ia期に対しては,妊孕性温存療法が選択可能である.予後は概して良好であるが,晩期再発例もあることから,長期間にわたる厳重な管理を要すると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 379-379, 2005


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