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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
卵巣癌(1)
TJ療法にて加療を試みた卵巣移行上皮癌の1例


永田 育子, 小川 浩平, 白石 眞貴, 池上 淳, 高木 司, 河野 恵子, 雨宮 厚仁, 滝澤 基, 寺本 勝寛
山梨県立中央病院産婦人科


 【緒言】卵巣移行上皮癌(transitional cell carcinoma:TCC)は近年組織分類が確立されたばかりで,非常に稀な疾患であるため治療法や予後はいまだ議論の対象となっている.今回我々は卵巣移行上皮癌の症例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.【症例】73歳 2経産 閉経52歳 家族歴:長女が卵巣癌にて治療中.現病歴:平成15年10月水腎症,左重複腎盂尿管にて当院泌尿器科受診,CT上右卵巣腫瘍指摘され当科紹介となった.超音波上径6 cmの右卵巣嚢腫が認められ,外来経過観察としていた.平成16年に入り下腹痛出現.MRIにて右卵巣嚢腫の増大傾向はないが左腎盂〜尿管に48 mm×37 mmの腫瘤あり,左水腎症の悪化を認め尿管癌が示唆された.同年5月精査,症状改善目的で試験開腹とした.開腹時所見として左尿管,付属器が一塊となり後腹膜に浸潤する腫瘍性病変が存在し右卵巣は嚢胞性病変を認めたため両側付属器切除術を行った.病理組織診断は右卵巣嚢腫,左卵巣移行上皮癌であった.術後2週間よりweekly TJ開始.10コース行ったが腫瘍径増大,水腎症の増悪もあり中止.同年12月永眠された.【結語】TCCは化学療法に対し今まで分類を等しくしていた悪性Brenner腫瘍や乳頭癌より感受性が高く予後が良いという報告がある.しかし病理医の見解の統一がなされたばかりで,また症例も希有であるためその認識と理解が今後の治療法確立と予後の改善につながると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 326-326, 2005


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