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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
妊娠・分娩(8)
妊娠27週に急性増悪して診断された深部静脈血栓症合併妊娠の1例


萩原 祐介, 村田 知昭, 西 弥生, 石川 源, 三浦 敦, 品川 寿弥, 澤 倫太郎, 磯崎 太一, 米山 剛一, 竹下 俊行
日本医科大学産婦人科


 妊産褥婦においては,非妊時に比較し静脈血栓症を発症するリスクは数倍に高まるとされる.今回,妊娠中期に急性増悪を認め,緊急搬送された深部静脈血栓症合併妊婦症例を経験したので報告する.症例は20歳,未経妊婦.他院にて妊婦健診を受けていたが,妊娠27週1日に急激に増悪する右下肢の浮腫および疼痛を主訴に前医を受診し,深部静脈血栓症の疑いで当院に緊急搬送された.入院時に施行した下肢静脈エコーにて,大腿静脈以下の完全閉塞が認められ,深部静脈血栓症合併妊娠の診断となった.入院時の動脈血液ガス分析では,酸素非投与時で酸素分圧が80 mmHg台に低下しており,肺血栓の存在も疑われたため,小児科・NICU,麻酔科および集中治療室(CCU)との協議のうえ,同日緊急帝王切開にて分娩とし,母児の加療を行う方針とした.まず下大静脈に一時的フィルターを挿入したうえで帝王切開術を施行した.児は1120g,男児,アプガースコア1点(1分),5点(5分)で出生し,気管内挿管およびサーファクタント投与を行い,NICU管理となった.母体は術後CCUに入室し管理したが,手術当日に子宮収縮不良により約1600 mlの性器出血を認め,循環動態が不安定となったため,抗凝固療法としては,ヘパリン2万単位/日の持続投与を術後3日目より開始した.術後1週間で下肢静脈造影を行ったが,血栓が残存しており,右下肢にウロキナーゼ48万単位/日の投与を開始した.現在はワルファリンカリウムの内服に変更し,管理している.なお,診療などにつき十分なインフォームドコンセントを得た.上記症例につき,若干の文献的考察を加え,報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 347-347, 2005


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