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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
妊娠・分娩(9)
感染性流早産と慢性子宮内感染症に関する検討


小野 義久1), 村山 敬彦1), 斉藤 正博1), 高井 泰2), 林 直樹2), 関 博之1), 馬場 一憲1), 竹田 省1)
埼玉医科大学総合周産期母子医療センター母体胎児部門1), 埼玉医科大学総合医療センター産婦人科2)


 【目的】感染性流早産の原因としてvaginosisが注目されているが,vaginosisだけでは説明しがたい症例にも遭遇する.我々は,比較的早い時期の感染性流早産では,妊娠成立前より子宮内感染があるのではないかと考え,流産や死産となった5症例について検討した.【対象と方法】症例1は,妊娠19週で羊絨毛膜下血腫からの止血が困難で重症貧血をきたし,人工妊娠中絶を施行した症例.症例2は,妊娠21週で胎胞膨隆し流産となった症例.症例3は,妊娠23週に胎胞膨流し死産となった症例.症例4は,妊娠16週に破水し流産となった症例.症例5は,妊娠12週に子宮収縮増強し流産となった症例.これら5症例に対して,分娩後子宮内月経血細菌培養と月経時以外の腟分泌物細菌培養,配偶者の精液培養を実施した.【成績】全ての月経血細菌培養で,嫌気性菌を中心とする細菌が検出された.月経時以外の膣分泌物培養と細菌叢が異なる症例を1例に認めた.夫の精液細菌培養と細菌叢が酷似している症例を2例認めた.その後の抗生剤経口投与で除菌できた症例は,1例のみであった.その後3例で妊娠が成立し,妊娠初期から感染徴候のモニタリングを頻回に実施し,適宜抗生剤を投与することで生児を得ることができた.【結論】比較的早い時期の感染性流早産は,妊娠成立以前に既に子宮内感染が成立している可能性が示唆された.妊娠前の除菌は困難で,妊娠成立後,慎重な子宮内感染の評価と適切な抗菌剤投与により生児を得ることが可能と考えられた.今後,更なる症例の積み重ねと検討が必要と思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 350-350, 2005


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