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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
妊娠・分娩(9)
妊婦における風疹IgM抗体陽性例の検討


奥田 美加1), 石川 浩史1), 春木 篤1), 吉崎 敦雄1), 元木 葉子1), 八巻 絢子1), 梅津 信子1), 三原 卓志1), 高橋 恒男1), 遠藤 方哉2), 平原 史樹2)
横浜市立大学母子医療センター1), 横浜市立大学産婦人科2)


 【緒言】妊娠初期に初めて風疹に罹患すると,先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome:CRS)を引き起こすことがある.風疹IgM抗体は,初感染の場合,症状発現から4日で全例陽性となり,2〜3カ月で陰性化するため,最近の感染を特定できるとされるが,低力価の陽性が数年以上にわたり持続する例が時に存在し,そのような例ではCRSの可能性はないにも関わらず,誤ったリスク評価により人工妊娠中絶に至っている例が存在すると言われている.当センターでは妊娠初期検査の際,抗体価の適切な解釈と情報提供を前提として,風疹HI抗体と同時に風疹IgM抗体を測定している.風疹IgM抗体陽性の頻度と,陽性例の妊娠・分娩転帰を報告する.【対象】2003年6月〜2004年3月の間に,当センターで風疹IgM抗体を測定した者.【方法】風疹IgM抗体(EIA法)において陽性(1.21以上),疑陽性(0.80〜1.20)と判定された者の頻度と妊娠分娩転帰を検討した.【成績】風疹IgM抗体は延べ1,504名に測定し,陽性7名,疑陽性13名であった(20/1504=1.33%).1名は自然流産.3名は風疹ワクチン接種後1年以内(産褥1名含む),他16名は周囲での風疹流行・風疹患者との接触・本人の発疹のいずれもない事を確認し,CRSリスクは低いと判断,十分な情報を提供した上で妊娠を継続した.分娩を終了した10名において出生児がCRSと診断された者はいなかった.8名は現在妊娠継続中である.期間中に二度妊娠した一例では,風疹HI64/64,風疹IgM1.05/1.07(前/後)と,測定間隔1年2カ月の間に変化がなく,IgMの長期疑陽性例であった.【結論】風疹IgM抗体陽性であることがCRSハイリスク例とは言えず,抗体価の適切な解釈が必要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 351-351, 2005


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