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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
妊娠・分娩(10)
当科における早産治療の変遷と早産率の推移


川端 伊久乃, 中井 章人, 山田 隆, 三宅 秀彦, 横田 明重, 竹下 俊行
日本医科大学産婦人科学教室


 <目的>近年,切迫早産の治療は,従来行われていた塩酸リトドリン投与だけではなく,様々な治療も併用して行われるようになってきている.本研究では,過去5年間における当科の早産治療の変遷と早産率の推移ついて,後方視的に検討を行った.<方法>2000年〜2004年に当科で妊婦検診を受け,妊娠32週未満で切迫早産として入院管理が必要であった妊婦203例を対象とし,治療の変遷と早産率について検討した.<結果>対象は,塩酸リトドリン投与,硫酸マグネシウム投与,抗生物質点滴投与,頚管縫縮術,ウリナスタチン(UTI)による腟洗浄のいずれかまたは併用した治療を受けた.塩酸リトドリン投与は,2000年82%の症例で施行され,平均投与日数は29.0日であったが,2004年は症例の68%で施行,平均投与日数は12.4日に減少した.UTI腟洗浄は2003年から施行され,この年4.0%で施行されたが,2004年は34%に増加した.その他の治療の割合はこの5年間で有意な変化がなかった.こうした変化に対し,妊娠34週未満の早産率は過去5年間で有意な変化が見られなかった.また,妊娠34週未満の早産にいたるリスクは,UTI腟洗浄群でOdds比0.5と有意に低下したものの,頚管縫縮術群では0.9,塩酸リトドリン投与群では1.4であり,有意な減少を認めなかった.しかし,硫酸マグネシウムや抗生物質を使用した群では4.6,3.8と有意に増加していた.これらの症例では絨毛膜羊膜炎を発症している例が多かった.<考察>切迫早産の治療は,症例に応じて個別化した対応が必要であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 354-354, 2005


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