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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
分娩・産褥
卵子提供での妊娠分娩後癒着胎盤により子宮摘出となった一例


吉田 宏之, 久慈 直昭, 水澤 友利, 青木 大輔, 吉村 泰典
慶應義塾大学産婦人科


 【緒言】1985年に最初の卵子提供による妊娠が報告されてから,現在諸外国の一部では不妊治療の一つとしてこの方法が行われている.今回,海外で本法を施行され妊娠が成立し,分娩後癒着胎盤にて子宮摘出を余儀なくされた症例を経験したので文献的考察をふまえ報告する.【症例】50歳,0経妊0経産,子宮筋腫核出術の既往あり.45歳より体外受精等の不妊治療を受けていたが妊娠に至らなかった.海外での卵子提供治療にて妊娠が成立し,妊娠10週時減胎手術にて品胎から双胎となった.妊娠34週に双胎・妊娠中毒症管理目的に入院し,妊娠36週に予定腹式帝王切開術施行となった.術中軽度癒着胎盤の所見を認めたが胎盤は剥離可能であり,児娩出後出血コントロール可能となったため一旦閉創した.しかし術後子宮収縮不良となり,弛緩出血の適応で子宮腟上部切断術を施行した.術後の摘出子宮内腔肉眼的所見では,双胎一児の胎盤付着部のみが脱落膜層を失っている所見が見られた.病理組織学検査の結果はplacenta accretaで,incretaやpercretaの所見は認めず,chorioamnionitisの所見も認めなかった.【結語】現在まで米国では約6500例の卵子提供が施行され,recipientの合併症は特有なものはないとされる.しかしながらrecipientの年齢が40歳を超える事が多いこと,本症例のように子宮手術の既往や内膜調整・減胎手術となる場合も多い上に,母児免疫が自然妊娠とは異なることから,癒着胎盤発生のリスクは高くなる可能性がある.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 355-355, 2005


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