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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
卵巣腫瘍(3)
特異な病理像を呈したテストステロン産生性の卵巣腫瘍の1例


平林 耕一, 村中 愛, 花岡 由里子, 宮本 強, 大平 哲史, 伊東 和子, 加藤 清, 塩沢 丹里, 小西 郁生
信州大学産婦人科


 卵巣原発性テストステロン産生腫瘍は比較的稀な疾患である.今回我々は硬化性間質性腫瘍とセルトリ・間質細胞腫瘍との鑑別が困難であったテストステロン産生性卵巣腫瘍の1例を経験した.症例は41歳,2回妊2回産,1年間の無月経を主訴に2004年11月当科を受診した.陰核の肥大を認め,超音波検査にて左卵巣が径4cmの充実性腫瘤として認められた.血中腫瘍マーカーは正常範囲内で,血中テストステロンは0.88 ng/mlとやや高値を示し,血中DHEA-S,尿中-OHCS,および血中17-KSは正常範囲内であった.セルトリ・間質細胞腫瘍を最も考え,左付属器摘出術を施行した.黄色透明の腹水を20 ml認め,細胞診は陰性であり,白色で弾性硬の左卵巣腫瘤を認めた.病理組織学的には大部分が膠原線維を伴う紡錘形細胞からなる充実性腫瘍で,核異型や核分裂像は認めず,硬化性卵巣腫瘍に類似していた.しかし再検討にて,ごく一部にsex cord様配列を呈するセルトリ様細胞と,胞体が好酸性で円形の核を有するライディク細胞が認められた.術中左卵巣静脈からの採血で血中テストステロンが7.33 ng/mlと末梢血中の8倍を示し,卵巣腫瘍からのホルモン産生が裏付けられた.本症例について病理組織学的検討を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 369-369, 2005


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