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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
その他の腫瘍
子宮に発生した血管筋脂肪腫の一例


鈴木 茂正, 平川 隆史, 村田 知美, 青木 宏, 中村 和人, 鹿沼 達哉, 峯岸 敬
群馬大学産婦人科


 血管筋脂肪腫は脂肪組織,平滑筋細胞および血管により構成される間葉性過誤腫新生物である.発生頻度は腎臓で最も高く,婦人科領域では子宮,腟,卵管などで発生することが報告されているがその頻度は極めて低い.腎臓に発生する血管筋脂肪腫は結節性硬化症や肺腫瘍と合併する頻度が高いと報告されているが,腎臓外発生ではいずれも少ないと言われている.今回我々は子宮より発生し,肺病変を有する血管筋脂肪腫の一例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.症例は57歳女性,3経妊2経産.平成16年7月,婦人科検診を希望して当科初診した.初診時,内診にて子宮左側に弾性硬手拳大の可動性良好な腫瘤を触知,経腟超音波検査で8 cm大の境界明瞭な充実性腫瘤を認めた.MRIでは内部の大部分が脂肪成分として描出され,腫瘍マーカーに異常所見を認めなかった.変性子宮筋腫,または卵巣類皮嚢腫と診断し,外来で経過観察していたが,その間腫瘍の増大,腫瘍マーカーの変化は認められなかった.平成17年3月,検診の胸部単純X線撮影にて異常陰影を指摘され,精査希望にて再診.CT上,左肺舌区に8 mmの境界明瞭な単発性腫瘤性病変を認めた.転移性腫瘍の可能性を考慮し,CTガイド下肺腫瘍生検を施行したが,腫瘍硬く組織採取には至らなかった.4月19日開腹,子宮より発生した9 cm大の表面平滑な充実性腫瘤を認めた.術中迅速病理診断で脂肪腫と診断され,単純子宮全摘術および両側付属器切除術を施行.病理組織診断は血管筋脂肪腫で悪性所見は認められなかった.現在まで局所再発,肺病変の増大,新病変の出現を認めず経過観察中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 370-370, 2005


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