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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
その他の腫瘍
妊娠を契機に大量出血をきたしたvaginal adenosisの一例


西脇 哲二, 加来 博志, 葛田 憲道, 岩崎 秀昭
千葉市立青葉病院産婦人科


 膣壁に発生し,子宮内膜症を否定できない組織が妊娠を契機に大量の出血をきたした一例を報告する.症例は32歳2回経妊0回経産.韓国人.家族歴および婦人科以外の既往歴には特筆すべきものはない.28歳で結婚したが,同年および翌年に韓国で膣式子宮筋腫核出術を施行されたようだが詳細は不明である.その後挙児希望がありながら妊娠できず,不妊症で大学病院を受診.腹腔鏡手術を受け左付属器付近の癒着と初期の子宮内膜症を診断された.一度の自然流産ののち,昨年の4月下旬開始の最終月経をみて自然妊娠をした.妊娠初期は安定していたが6月に入り出血をくり返し近医受診.左後膣円蓋に腫瘤があり,紹介により当科を受診した.受診時出血はなかったが,腫瘤部位はやわらかい暗赤色の組織で易出血性が示唆された.擦過細胞診を施行し結果はclass Iだった.その後はしばらく無症状で経過していたが3週間後に大量の出血をきたし,当科を受診した.出血源は腫隆部位で圧迫止血したのち翌日止血目的に切除術を行った.腫隆部位の病理組織検査では,膣より採取されたgestational endometriumの組織でArias-Stella reactionを呈していた.発生部位よりvaginal adenosisの可能性が最も高かったが,臨床経過からも膣壁に発生したエンドメトリオーシスがあって妊娠に反応した可能性は否定できなかった.術後経過,その後の妊娠経過はともに順調であった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 371-371, 2005


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