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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩5
帝王切開術の既往があり全前置胎盤を伴った無脳児の1例


蓬田 奈保子, 八尾 陽一郎, 間崎 和夫, 戸田 淑子, 田岡 英樹, 関根 貴子, 前村 俊満, 竹下 直樹, 田中 政信, 森田 峰人, 久保 春海
東邦大学医療センター大森病院第1産科婦人科


 帝王切開術の既往がある全前置胎盤症例は高率に癒着胎盤を合併し,分娩時に大量出血を伴うことが多く,子宮全摘出術にいたる可能性がある.今回我々は,2回の帝王切開術分娩の既往があり,全前置胎盤を伴った無脳児を経験したので報告する.症例は41歳,3回経妊,2回経産(2回帝王切開術).妊娠15週の時,近医より無脳児が疑われ,当科に紹介された.経腹超音波検査では胎児の頭部は頭頂部で頭蓋骨が欠損しており,その他の体幹には大きな奇形を認めなかった.胎盤は前壁に付着した全前置胎盤であり,前回帝王切開創部への癒着胎盤が疑われた.無脳児と診断した後は,ご夫婦は妊娠継続を断念した.しかし全前置胎盤で癒着胎盤が考えられるため,経腟的人工妊娠中絶術や帝王切開術の胎盤剥離時には大量出血の可能性がある事を説明し,子宮全摘術を選択した.妊娠16週時に胎児を娩出せずに単純子宮全摘術を行った.児は無脳児で,摘出子宮の胎盤は子宮頸部前壁に深く侵入している陥入胎盤であった.術中出血は1150mlであったが,鉄剤投与にて輸血は行わず術後9病日で退院した.人工妊娠中絶の方法を選択するのは難しかったが,胎盤は子宮頸部筋層に深く侵入しており子宮を残すのは困難であったと考えられる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 145-145, 2006


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