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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩・産褥(4)
子宮全摘術を要した産褥子宮内膜筋層炎の1例


政井 哲兵, 桑江 千鶴子, 田中 智子, 大川 智実, 高野 みずき, 清水 美和, 本多 泉, 大橋 まどか, 平光 史朗, 岩原 由樹, 小池 和範, 光山 聡
東京都立府中病院産婦人科


 今回我々は,経膣分娩後に子宮内膜筋層炎を発症し,子宮全摘術を要した症例を経験したので報告する.症例は32歳,1回経妊0回経産1回自然流産.2005年2月2日を最終月経初日として,自然妊娠成立.近医で正常の妊娠経過であり,同年9月26日分娩目的に当院を受診し,以後,正常妊娠経過であった.11月21日,39週5日で前期破水のため入院,同日続発性微弱陣痛および頸管熟化不全のため,メトロイリーゼを挿入し,陣痛促進を行った.翌11月22日,2850gの男児をApgar8-8-8にて娩出した.娩出時,中等度の変動一過性徐脈が頻発したため,吸引分娩となった.産褥3日目に38度台の熱発,炎症反応の上昇を認めたため悪露培養を提出の上,抗生剤投与を開始した.以後数回の悪露培養から,Enterococcusを検出したため,同菌を起炎菌とする産褥子宮内感染と診断し,薬剤感受性検査で感受性のある抗生剤投与および,計3回の子宮内容清掃術を行った.得られた子宮内膜壊死組織には多数の菌塊を認めた.保存的治療を継続したものの改善を認めず,12月29日,産褥37日目に単純子宮全摘術を実施した.摘出した子宮は,肉眼的に子宮体部を中心に混濁,茶褐色を呈しており,筋層が全層に渡ってスポンジ状に壊死しており,悪臭を呈していた.組織学的には子宮内膜が脱落し,子宮筋層内の平滑筋組織は凝固壊死に陥り,子宮漿膜近傍まで炎症が波及しており,筋層内に膿瘍形成も認めた.子宮全摘術後,発熱および炎症所見は改善を認め,術後9日目に退院となった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 273-273, 2007


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