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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
ART
当院における精巣内精子を用いたICSI症例の検討


北村 衛, 片桐 由起子, 福田 雄介, 宗 晶子, 松江 陽一, 石原 優子, 前村 俊満, 竹下 直樹, 田中 政信, 森田 峰人
東邦大学医療センター大森病院産婦人科


 【目的】現在,ARTは社会的に認知され,技術も日進月歩している.重度男性不妊症である無精子症に対して施行される精巣内精子採取法のTESEおよびMD-TESEもその一つである.射出精子を用いたICSI比較し,運動精子の有無,受精率,分割率,妊娠率などの臨床成績の低下が予想される.今回,当院において精巣内精子を用いたICSI症例の臨床的検討を後方視的に行った.【方法】2006年1月〜2008年4月で,十分なインフォームドコンセントを得たうえで,TESEおよびMD-TESEを行い,精巣内精子を回収し,同日に採卵,ICSIを施行した21周期,20症例を対象とし,それぞれの臨床成績の検討を行った.【成績】TESE群,MD群において各々,運動精子あり(+)なし(-)に分類し比較検討した.(1)TESE(+)(2)TESE(-)(3)MD-TESE(+)(4)MD-TESE(-)受精率(%):(1)82.2(2)58.1(3)77.3(4)0,胚分割率(%):(1)98.3(2)88.0(3)85.3(4)0,良好胚獲得率(%):(1)55.9(2)27.3(3)34.5(4)0,ET率(%):(1)88.8(2)83.3(3)25(4)0,妊娠率(%):(1)50(2)0(3)0(4)0であった.TESE群とMD群ではET率でTESE群が有意に高く,その他の項目では有意差を認めなかった.受精率,胚分割率,良好胚獲得率,妊娠率で(+)群で有意に高かった.MD(-)群では受精卵を認めず,TESE(+)群で妊娠例を得られた.【結論】今回の対象症例では,MD(-)群で受精卵を得られなかったが,その他の周期は胚移植まで至る事ができた.(-)群で妊娠例はなかったが,TESE(+)群で妊娠例を得ることができた.今後,運動精子の選別や不動精子に対する賦活化などに関する検討が必要であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 270-270, 2008


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