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第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
優秀演題賞候補(産科1)
妊娠糖尿病の診断基準の変更がもたらす,耐糖能異常合併妊娠の病像の変化に関する検討


深津 真弓, 高井 泰, 松永 茂剛, 小野 義久, 松村 英祥, 村山 敬彦, 斉藤 正博, 高木 健次郎, 馬場 一憲, 関 博之
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター産科


【緒言】International Association of Diabetes and Pregnancy Study Groupsは新たな世界統一の妊娠糖尿病診断基準を提唱した.日本糖尿病妊娠学会はこれをわが国でも採用し,スクリーニングを広めるとの方針を示した.旧基準から新基準に移行するにあたり,妊娠糖尿病(GDM)の病像にどのような変化が見られるか,後方視的に比較検討した.【対象・方法】2007年1月から2009年12月までの3年間に当院で75gOGTTを施行した妊婦126例を,(1)明らかなDM 5例,(2)旧基準・新基準いずれでもGDM 21例,(3)旧基準で境界型,新基準でGDM 36例,(4)新基準でGDM 17例,(5)旧基準で境界型5例,(6)正常群42例に分類.母体年齢,HbA1c,HOMA値(インスリン抵抗性),分娩週数,出生児体重のSD値,帝王切開率,PIH合併率について検討した.【結果】GDM有病率は旧基準で0.82%(境界型1.29%),新基準で2.32%であった.帝王切開率,PIH合併率に有意差は認めなかった.(6)の正常群と(1)〜(5)の群をそれぞれ比較したところ,母体年齢,分娩週数,出生体重のSD値には有意差を認めなかった.HbA1cは(1)(2)(4)で正常群より有意に高く,HOMA値でも(1)(4)に有意差を認めた.【考察】新基準で有病率は上昇した.DM群,GDM群のいずれでも,インスリン導入,食事管理等の血糖コントロールを行ったため予後に有意差を認めなかったと考えられる.新たにGDMと診断された群(4)でHbA1cやHOMA値が有意に高いことから,新基準はGDMとして管理が必要な患者に対しての適切なスクリーニング法となりうると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 309-309, 2010


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