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第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
卵巣腫瘍2
Trousseau症候群と考えられる卵巣癌の4例


櫻井 信行, 山本 泰弘, 倉崎 昭子, 田岡 英樹, 福田 麻実, 浅川 恭行, 久布白 兼行
東邦大学医療センター大橋病院産婦人科


【緒言】Trousseau症候群とは悪性腫瘍により凝固亢進が生じ,脳の血栓症を併発し神経症状を呈するものをいう.治療前ないし治療中に脳梗塞を発症した,Trousseau症候群と考えられる卵巣癌症例を4例経験したので報告する.【症例1】脳梗塞を発症後,卵巣腫瘍を指摘され受診.下肢に深部静脈血栓症(DVT)がみられ,下大静脈フィルター(IVCF)留置ののち手術.組織型は卵巣明細胞癌(CCC)であった.術後TC療法を6コース施行したが胸水・腹水の貯留を認め,再発と診断し胸膜癒着療法ののち化学療法を施行予定.【症例2】左片麻痺にて当院受診.脳梗塞の診断で入院,精査にて卵巣悪性腫瘍が疑われた.下肢・上肢にDVTが認められ,neoadjuvant chemotherapy施行ののち手術.組織型はCCC.化学療法を追加したが再発し,現在化学療法施行中.【症例3】卵巣癌が疑われ手術施行.組織型はCCC,術後CPT-P療法を行ったが再発,CPT単剤治療中に麻痺が出現し脳梗塞と診断された.【症例4】腹水貯留,腸閉塞のため受診.下肢DVTがありIVCF留置後に手術.試験開腹術を施行,組織型は漿液性腺癌であった.術後TC療法を行ったところ1コース目終了後脳梗塞を発症した.胸水貯留に対し胸膜癒着療法を行い,TC療法を6コース行った.【考察】4例のうち3例は組織型がCCCで,1例が漿液性腺癌であった.進行期はIIIb期1例,IIIc期2例,IV期1例であった.腫瘍の再発は全例に見られた.脳梗塞を発症するような卵巣癌はいずれも進行癌であり,予後不良であることが示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 319-319, 2010


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