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第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
その他悪性腫瘍
婦人科癌における動注化学療法の役割 進行腟癌に対する動注化学療法にて腫瘍の局所制御が可能であった1例


中川 侑子, 吉岡 範人, 上里 忠英, 村山 季美枝, 矢作 奈美子, 大原 樹, 近藤 春裕, 戸澤 晃子, 鈴木 直, 木口 一成, 石塚 文平
聖マリアンナ医科大学産婦人科


【緒言】我々は進行婦人科癌の局所制御を目的とした動注化学療法を,婦人科悪性疾患に対する集学的治療の一環としてこれまで取り入れてきており,症例によっては良好な成績が得られている.一方,腟癌における治療は手術や放射線治療が選択されることが多いが,現在進行腟癌における治療の選択は確立していない.今回我々は進行腟癌において動注化学療法を2回施行後に放射線化学療法を併用し,腫瘍の局所制御が可能であった1症例を経験したので報告する.【症例】60歳 0経妊0経産 既往歴:17年前に子宮筋腫にて子宮全摘術+両側付属器切除術施行 現病歴:前医より腟断端に7cm大の腫瘤が認められ,腟癌疑いにて当院へ紹介受診となった.来院時所見:内診上腟は全周性に硬結が認められ,腟壁の硬結のためクスコ診は困難であり,腟口は成人の指1本が挿入できる程度であった.腟壁の組織診ではSCCが認められ,腫瘍マーカーはSCC 224ng/ml,NSE 28.2ng/mlであった.MRIでは腟断端に7cm大の骨盤内腫瘤が認められ,CT上は肺,肝臓に転移しており,腟癌のIVb期と診断した.治療:腟壁の7cm大の腫瘍に対して動注化学療法(CDDP100mg/b,5FU1000mg/b)を施行し,その後放射線化学療法(下部骨盤照射+ネダプラチン44mg/b)を施行した.腟局所の腫瘍はMRIにて完全寛解し,肺転移は改善が認められた.現在肝転移に対して肝動注を施行中である.【結語】進行腟癌に対する動注化学療法は腫瘍の局所制御が可能である可能性が高いと考えられ,今後進行腟癌に対する治療の選択肢として重要な役割を担う可能性が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 351-351, 2010


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