関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
当院における上皮内腺癌,微小浸潤腺癌の管理


魚谷 隆弘1, 関 博之2, 馬場 一憲2, 高木 健次郎1, 高井 泰1, 齋藤 正博1, 村山 敬彦2, 長井 智則1, 赤堀 太一1, 石田 洋昭1
埼玉医科大学総合医療センター産婦人科1, 埼玉医科大学総合医療センター周産期センター2


【緒言】近年,女性の晩婚化に伴う出産年齢の高齢化や子宮頸癌の若年齢化などにより挙児希望のある子宮頸癌患者が増加している.扁平上皮系異型病変としての上皮内癌や脈管侵襲のないIa1期微小浸潤癌では,円錐切除術のみで十分治療可能であるが,近年増加傾向にある上皮内腺癌(AIS)や微小浸潤腺癌に対し妊孕性温存手術として円錐切除術を行う場合には,より慎重な対応が必要となる.今回,当院におけるAISおよび微小浸潤腺癌の治療の現状について,後方視的に検討したので報告する.【方法】2004年1月から2011年6月までに治療を行ったAISおよび微小浸潤腺癌症例に関し,治療内容,挙児希望の有無,予後等について後方視的に検討した.【結果】全症例11例中,AISは6例,微小浸潤腺癌は5例であり,うち3例は挙児希望のため円錐切除術を最終治療とした(AIS:2例,微小浸潤腺癌:1例).妊娠中に円錐切除術を行いAISと診断され,現在,妊娠を継続中の症例を1例認めた.挙児希望のため円錐切除術のみを行った3症例に関しては,その後,3例とも妊娠成立し,うち2例が分娩に至ったが,1例は流産となった.いずれの症例も,現在のところ再発は認めていない.【結語】本邦における子宮頚癌ガイドライン(2007年版)では,AISおよび微小浸潤腺癌に対する治療として子宮全摘術が推奨されており,円錐切除術は強い挙児希望がある場合のみ厳密な管理のもとで行われるべきとされている.しかし実地臨床では,これらの症例で挙児を希望される例も少なくないため,子宮温存がどこまで許容されるかについてのさらなる検討が必要であると思われた.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 339-339, 2011


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会