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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
CCRTを施行した外陰扁平上皮癌3例の検討


黒田 高史, 斎藤 元章, 關 壽之, 嘉屋 隆介, 永田 知映, 国東 志郎, 矢内原 臨, 高倉 聡, 山田 恭輔, 岡本 愛光, 落合 和徳, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科


我が国における外陰癌は,女性性器癌の約1-2%と稀な疾患である.組織型は約85%が扁平上皮癌(SCC)である.治療は手術療法であるが,高齢者が多く全身状態が不良で手術に適さないことや,手術侵襲が大きくQOLの低下が考慮され,放射線療法や化学療法,両者の併用療法(CCRT)が行われている.今回我々は,CCRTを施行した外陰扁平上皮癌3例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.症例1,48歳,5経妊2経産,外陰部掻痒感を主訴に受診.外陰部に広範囲にわたって腫瘍を認め,生検にてSCCと診断.CT検査にて,両側鼠径リンパ節・外腸骨リンパ節腫大を認め,4B期(旧FIGO分類)と診断.CCRTを施行し,約1年が経過したが再発徴候は認めていない.症例2,72歳,0経妊0経産,膀胱炎症状を主訴に受診.尿道口に接するように13mm大の腫瘍を認め,生検にてSCCと診断.画像検査にて,遠隔転移を認めず1A期(旧FIGO分類)と診断.年齢と臓器温存によるQOLの維持を考慮に入れCCRTを施行.約8ヶ月が経過したが再発徴候は認めていない.症例3,61歳,5経妊1経産,外陰部掻痒感を主訴に受診.左外陰部に約4cm大の腫瘍を認め,生検にてSCCと診断.CT検査にて,右鼠径リンパ節腫大を認め,3A期(旧FIGO分類)と診断.CCRTを施行したが,約1年後に再発を認め,現在化学療法中である.外陰扁平上皮癌に対するP3の臨床試験は,現在まで行われていないが,子宮頸癌がCCRTにおいて良好な成績をおさめていることや,P2の臨床試験ではCCRTに良好に反応することが判明している.今回我々が経験した3症例のように外陰扁平上癌に対するCCRTは,QOLを維持しながら,かつ有効な治療法のひとつであることが示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 375-375, 2011


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