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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題23】
当院の助産師との協働による分娩のアウトカムの検討


平泉 良枝, 小西 真理世, 布施 由紀子, 田村 俊之, 三浦 直美, 三浦 敦, 三宅 秀彦, 鈴木 俊治
葛飾赤十字産院産科


【目的】安全で快適な分娩ケアの提供のために産科医と助産師のさらなる協働が期待されている.今回,当院が係わった助産師主導各分娩システムのアウトカムを比較した.【方法】対象は,(A群)当院助産師主導の院内助産システム,(B群)開業助産師に当院分娩室を提供したオープンシステム,および(C群)当院が提携した開業助産師による自宅・助産所における2008〜2011年の妊娠37週以降の分娩例(A群1258例,B群79例,C群103例)で,アウトカムとして,医師主導体制への移行(搬送)率,分娩様式,新生児仮死,分娩時出血量1000 g以上の有無等について比較した.統計は主にカイ2乗検定を用いて,p<0.05を有意とした.【成績】A群と比較してB,C群は有意に経産婦が多かった.医師主導体制への移行率は,A,B,C群各々で44%,37%,30%で,A群と比較して有意に低率であったC群においても3割が医師主導体制に移行していた.医師主導体制への移行時期は,B,C群と比較してA群では分娩中の移行率が有意に高く(A,B,C群各々で31%,14%,9.7%),一方,産褥期の移行率は有意に低かった(A,B,C群各々で3.2%,15%,7.8%).また,C群では新生児仮死あるいは呼吸障害と関連した新生児のみの移行率がA群と比較して有意に高かった(A,B,C群各々で0.6%,1.3%,2.9%).子宮収縮剤による陣痛促進や吸引・帝王切開分娩率,および分娩時大量出血の発生率は3群間で有意差がなかった.【結論】助産師主導分娩システムにおいては,いかなる体制であっても約3割は医療介入が必要になることが推定された.ローリスク分娩システムの選択に際しては,十分なインフォームドコンセントが必要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 350-350, 2012


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