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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
当院における卵巣腫瘍の術中迅速病理診断の後方視的検討


駒崎 裕美, 堀谷 まどか, 林 千景, 高橋 一彰, 永田 知映, 上田 和, 斉藤 元章, 矢内原 臨, 高倉 聡, 山田 恭輔, 落合 和徳, 岡本 愛光
東京慈恵会医科大学産婦人科


【目的】卵巣腫瘍の術前診断は画像診断や腫瘍マーカーの進歩によりかなり正確な診断が行えるようになったが,良悪性の診断がつかない場合には術中の迅速病理診断が推奨される.このため術中病理診断は術式選択において重要な役割を持つといえる.今回,我々は当科で手術施行した卵巣腫瘍のうち術中迅速病理検査をおこなった症例の診断精度について検討した.【方法】対象は2007年4月より2012年3月までの5年間に当科で卵巣腫瘍の診断にて手術を施行し,術中迅速病理検査を行なった症例について術中に作成した凍結切片による迅速診断と術後に別個に切り出したパラフィン切片の最終組織型ならびに病理診断を後方視的に比較した.【結果】術中迅速病理検査を行なった症例は283例.このうち迅速診断で良性腫瘍と診断されたものは127例,境界悪性腫瘍は59例,悪性腫瘍は97例であった.このうち良性,境界悪性,悪性の正診率は93.2%(264例)であった.不一致であった症例は19例で,このうち16例が迅速診断のunder-diagnosisで10例が良性から境界悪性に1例が良性から悪性にそして6例が境界悪性から悪性と最終病理診断された.組織型としては粘液性腫瘍が16例中9例,未熟奇形種が5例,明細胞腫瘍が1例であった.また3例がover-diagnosisで,そのすべてが境界悪性から良性と診断された.【考察】当院における術中迅速病理診断の正診率は緒家の報告とほぼ同程度で,粘液性腫瘍での診断率が低い点もまた同様であった.術中迅速病理検査には限界があること,特に粘液性腫瘍では診断率が低いことを念頭に置いて術前,術中の診断および術式検討を行う必要があると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 396-396, 2012


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