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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
晩期再発をきたした卵巣明細胞腺癌にリポソーム化ドキソルビシン+ゲムシタビン併用療法が奏功した一例


川畑 絢子1, 高山 慶一郎1, 大野田 晋1, 黒田 浩1, 中島 祐子1, 岡本 愛光2
茅ヶ崎市立病院産婦人科1, 東京慈恵会医科大学産婦人科2


【緒言】卵巣癌に対する標準的初回化学療法はカルボプラチン+パクリタキセル併用療法(TC療法)で,プラチナ感受性再発ではプラチナを含む多剤併用療法,抵抗性再発ではリポソーム化ドキソルビシン(PLD),イリノテカン,ドセタキセル,パクリタキセル,ゲムシタビン(GEM)などの単剤治療を行うが効果と毒性は様々である.今回,初回治療後10年で晩期再発をきたした卵巣明細胞腺癌にPLDおよびPLD+GEM併用療法が奏功した一例を経験したので報告する.【症例】55歳,初回手術にて卵巣癌1b期pT1bNxM0,組織型は明細胞腺癌で,術後TC療法6コース施行し再発なく経過した.初回治療後10年,CA125上昇と骨盤内腫瘍を認め,試験開腹術の結果再発卵巣癌の診断に至った.TC療法を再開したが,プラチナ過敏性反応が出現しパクリタキセル単剤に変更,その後シスプラチン+イリノテカンに変更したが,再びプラチナ過敏性反応が出現しイリノテカン単剤に変更した.CA125上昇に対しPLD 40mg/m2を開始したが,Grade 2の手足症候群,口内炎が出現し,PLD 25mg/m2+GEM併用療法を試みたところ,PLD投与開始後約3年病状を維持している.【結論】PLDおよびPLD+GEMは再発卵巣癌に有効で,本症例においては効果を減弱せず毒性を軽減した可能性がある.プラチナ抵抗性再発では単剤治療が推奨されるが,多剤併用による有効性の改善と最適な投与量による有害事象の軽減を目指し,有効かつ安全なレジメンを模索する必要があると思われた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 399-399, 2012


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