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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
著明なリンパ節腫大を伴った卵巣混合性胚細胞腫瘍の1例


深川 裕一郎, 澁谷 裕美, 高木 崇子, 長内 喜代乃, 西ケ谷 順子, 百村 麻衣, 松本 浩範, 小林 陽一, 岩下 光利
杏林大学医学部産婦人科


【緒言】悪性胚細胞腫瘍は悪性卵巣腫瘍の4%を占める稀な腫瘍である,多くは10代から20代の若年者に好発するため,治療は妊孕性温存としての片側付属器摘出が標準的で,術後にBEP(bleomycin,etoposide,cisplatin)療法を行うことにより予後は比較的良好とされている.今回,我々は著明な多発リンパ節腫大を伴う混合性胚細胞腫瘍の1例を経験したので報告する.【症例】21歳,未経妊.徐々に増大する左下腹部腫瘤感を主訴に前医受診.経腹超音波検査で巨大な骨盤内腫瘤を認め当院へ紹介となった.MRI上,骨盤内に約20cm大の充実性腫瘤を認め,CTにて傍大動脈領域に約15cm大のリンパ節腫大を含む,鎖骨下までの多発リンパ節腫大を認めた.血液検査上,LDH 1921IU/l,腫瘍マーカーはAFP 118ng/ml,CA125 357U/mlと上昇していた.以上より悪性胚細胞腫瘍を疑い,手術を施行した.迅速組織診はDysgerminomaで,術式を左付属器摘出術とした.最終病理診断はDysgerminomaおよび未熟奇形腫(G3)の混合性胚細胞腫瘍であった.現在,術後化学療法としてBEP療法を施行中である.【結語】悪性胚細胞腫瘍は早期で見つかることが多いが,今回著明なリンパ節腫大を伴った混合性胚細胞腫瘍の症例を経験した.混合型胚細胞腫瘍では腫瘍径と組織型が重要な予後因子とされるが,リンパ節転移率は16%で,リンパ節転移は独立した予後因子であるとの報告もある.若年者の悪性胚細胞腫瘍が疑われた場合にはリンパ節転移の可能性も十分考慮して治療にあたる必要があると思われた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 401-401, 2012


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