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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
APACHE2スコアによる母体救命搬送症例における重症度評価の検証


尾崎 倫子1, 大里 文乃1, 笠井 靖代1, 中川 潤子1, 渡邊 理子1, 山田 学1, 木戸 道子1, 宮内 彰人1, 安藤 一道1, 林 宗博2, 杉本 充弘1
日本赤十字社医療センター産婦人科1, 日本赤十字社医療センター救急科2


目的:東京都の母体救命搬送システムでは入院時の重症度を救急隊の重症度・緊急度判断基準に従い,「重篤」「重症」「中等症」と判定している.「重篤」は生命の危険が切迫しているもの,「重症」生命の危険の可能性があるもの,と定義されているが両者の区別は必ずしも明確ではない.また「母体救命搬送」は本来「重症」以上の症例であることが望ましいが,救急の現場では重症度を過大評価された症例が搬送されることも止むを得ない場合がある.そこで現在行われている,重症度・緊急度の判定基準とその運用が的確であるかを検証するため,ICU患者の重症度と予後の客観的指標であるAPACHE2スコアを用いて検討した.方法:2009年3月から2011年12月までに当院に搬送された43例を対象とし,搬送後24時間以内に得られた最も異常な値を選択し,APACHE2スコアを算出した.成績:搬送時の43例の重症度は1:重篤27例,2:重症4例,3:中等症以下12例であり,各群における総スコアの中央値(最小値-最大値)は1:18(6-38),2:15(6-24),3:4(2-18)であった.総スコア20点以上の症例は13/43例(30%)であり,13例はいずれも重症以上の症例であり,重症度の内訳は1:12例(44%),2:1例(25%)であった.重篤例のうち総スコア30点以上の3例は,母体死亡例であった.結論:総スコア20点以上の症例は「重症以上」に値し,また30点以上の症例では「重篤」であり死亡率が上昇する.APACHE2スコアと重症度,緊急度は相関が認められた.母体救命搬送のトリアージは,的確に行われていたが,今後も事後の検証が必要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 427-427, 2012


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