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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
帝王切開後に発見された急性硬膜下血腫の一例


武田 哲, 西村 良平, 渡邉 貴之, 加藤 清, 本道 隆明, 木村 薫
厚生連篠ノ井総合病院産婦人科


 周産期に発症した急性硬膜下血腫の報告は少ない.我々は,帝王切開後に発見された急性硬膜下血腫の一例を経験したので報告する.症例は39歳,0経妊0経産.既往歴に偏頭痛あり.妊娠32週に里帰り分娩目的に当科初診.妊娠38週から血圧が130台と上昇傾向あったが,尿蛋白や浮腫はなし.妊娠41週1日に自然陣痛発来で入院.時々頭痛を自覚していた.翌日(妊娠41週2日)朝,子宮口は4〜5センチに開大したが微弱陣痛となり分娩の進行が認められなかったため,オキシトシンで陣痛増強を行った.陣痛増強により血圧が170台に上昇したためヒドララジン持続点滴を開始.頭痛は継続して認められていた.3時間経過後も血圧のコントロールが不良のため硫酸マグネシウムを併用し,陣痛増強は中止した.その後頭痛は消失し,2時間後には血圧は140台に落ち着いた.しかし,変動一過性徐脈が頻発した為,胎児機能不全の診断で同日緊急帝王切開術を施行.腰椎麻酔が効きにくかった為,全身麻酔下で手術施行.術後血圧は130台で落ち着いており頭痛はなかった.帰室後3時間経過した頃より血圧180台へ上昇.硫酸マグネシウムでコントロールが不良のためニカルジピンも併用.帰室後6時間半を経過した頃より頭痛が出現し,徐々に意識レベルが低下した.CTで左硬膜下血腫を認め脳神経外科に転科となった.血腫の増大はなく,意識レベルも改善したため保存的に経過をみていたが,頭痛症状の再発やうっ血乳頭の所見がみられるようになったため,術後19日目に穿頭血腫除去術が施行された.病状は改善し,後遺症なく術後27日目に退院.本症例の急性硬膜下血腫の原因や発症時期などについて,若干の文献的な考察を踏まえ考察する.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 429-429, 2012


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