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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
在宅酸素療法により母児ともに良好な周産期管理が可能であった片肺と気管支狭窄の一例


藪田 直樹, 五十嵐 豪, 高橋 由妃, 中川 侑子, 波多野 美穂, 村山 季美枝, 吉岡 伸人, 中村 真, 井槌 慎一郎, 河村 和弘, 田中 守, 鈴木 直
聖マリアンナ医科大学産婦人科


 妊娠中は基礎代謝が増大するため,慢性呼吸不全患者においては妊娠途中から酸素療法が必要になる場合がある.1985年に在宅酸素療法が保険認可されたため外来妊娠管理も可能である.今回われわれは在宅酸素療法による母児ともに良好な周産期管理が可能であった片肺と気管支狭窄の一例を経験した.症例は32歳の初産婦で,中国在住時に肺結核により右主気管支が閉塞し,右肺廃絶した.来日後に気管狭窄部に対し気管支鏡下拡張術が施行され,その後はVC1.67L(%VC53.9),1秒量1.06L(63.6%)であった.産科初診時は,吸気時に高度の喘鳴を伴った陥没呼吸により吸気時間は著しく延長し,激しい運動は不可能であった.妊娠中に徐々に歩行時の呼吸苦が起こり,妊娠16週5日に安静時SPO296%,労作時92%となり,17週6日から在宅酸素療法(1L)を開始した.酸素消費量の増大する経腟分娩は困難と判断し,妊娠37週6日で脊椎硬膜下麻酔下に帝王切開施行し,女児出生,体重2930g,アプガール9/10であった.手術は合併症なく終了し,術後経過良好で7日目には呼吸機能改善し,酸素投与終了.8日目に退院した.症例の様に慢性呼吸不全を認める妊婦の場合には,在宅酸素療法の導入により自宅での管理が可能となり,患者のQOL向上に大いに寄与することが期待できる.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 432-432, 2012


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