関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
妊娠37週に尿路感染による敗血症を呈した1絨毛膜2羊膜双胎の1例


新屋 芳里, 小林 祐介, 中山 琢生, 仲尾 岳大, 東 裕福, 中村 晃和, 佐々木 重胤, 松浦 眞彦, 山本 樹生
日本大学医学部附属板橋病院産婦人科


【はじめに】敗血症は母体および周産期死亡原因の一つである.敗血症に対する診断および治療開始の遅延は妊産婦死亡につながる危険があるため速やかな治療介入が必要とされる.また妊産婦において,高齢,多胎妊娠,ART(IVF/ICSI),肥満が敗血症の危険因子となるという報告もある.感染源としては,妊娠中期以降は尿路感染,絨毛膜羊膜炎,子宮筋層炎が多いとされている.今回,我々は妊娠37週に尿路感染による敗血症を呈した1絨毛膜2羊膜双胎の症例を経験した.【症例】40歳2経妊1経産.自然妊娠による1絨毛膜2羊膜双胎で,初期より当院で妊婦健診を行っていた.妊娠26週1日より双胎の管理入院となる.妊娠33週3日頃より切迫早産の兆候があり,治療として塩酸リトドリン点滴による治療を行った.妊娠37週2日(入院78日目)に突然の39度台の発熱を認め,血液培養と尿培養からEscherichia coliが検出された.急性腎盂腎炎による敗血症と診断した.ABPC/SBTによる治療を開始した.NSTでは両児とも,reactive patternであり,子宮内感染は否定的であったため,母体が36度台まで解熱し全身状態が改善した妊娠37週3日に選択的帝王切開にて分娩した.術後2日目にCTRXに変更し,術後8日に血液培養,尿培養ともに菌陰性を確認し,経過良好にて退院となった.【結語】今回,我々は妊娠37週に尿路感染による敗血症を呈した1絨毛膜2羊膜双胎の症例を経験した.感染経路は尿路感染症であった.妊娠中期以降に突然の発熱,炎症反応高値が出現する際には子宮内感染だけではなく,尿路感染等も念頭におき各種培養検査を迅速に行い,分娩時期を決定する必要がある.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 434-434, 2012


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会