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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【若手ポスターセッション6】
MRIが診断に有用であったホルモン産生卵巣腫瘍の一例


清水 英里子, 西ヶ谷 順子, 鳥海 玲奈, 荒岡 千景, 松澤 由記子, 澁谷 裕美, 百村 麻衣, 松本 浩範, 小林 陽一, 岩下 光利
杏林大学医学部付属病院産婦人科


【緒言】ホルモン産生卵巣腫瘍は卵巣腫瘍の約2%を占め,産生されるホルモンに特徴的な症状を契機として診断されることが多い.今回我々はMRI検査が有用であったホルモン産生卵巣腫瘍の1例を経験したので報告する.【症例】68歳女性,2経妊2経産,48歳閉経.2年前より続く不正出血を主訴に前医受診.内膜細胞診は陰性であったが不正出血が止まらないため精査加療目的にて当院紹介となる.当院での経腟超音波検査にて子宮内膜1mmと肥厚を認め,右卵巣は2cm大に描出された.子宮頸部細胞診;陰性,子宮内膜細胞診;class3,子宮内膜組織診;atypical endometrial tissueであった.血液検査にて腫瘍マーカーは正常範囲であったが,E2(EIA)32.9pg/mlと年齢に比し高値であった.精査のためMRI検査を施行,右卵巣に2cm大の腫瘤性病変を認め内部はほぼ均一,T2強調像で淡い高信号,T1強調像で低信号を呈し,拡散強調像で強い高信号を呈し,ADC値は低下していた.Dynamic造影では早期から増強効果を有していた.エストロゲン産生腫瘍として莢膜細胞腫,顆粒膜細胞腫が考えられ手術施行.開腹所見にて2cm大で黄色調の右卵巣腫瘍を認め,両側付属器切除術+単純子宮全摘術を施行した.病理組織診断はLuteinized thecomaであり内膜には悪性所見を認めなかった.術後経過は良好で血中E2値もcut off値以下となった.【結語】不正出血などの所見があり子宮悪性腫瘍が否定的な場合には,血中ホルモン値を測定するとともにMRI検査による付属器腫瘍の精査が重要であると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 323-323, 2013


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