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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【一般演題】
子宮頚癌との鑑別に苦慮した子宮頚部梅毒の1例


阿部 一也1, 与那嶺 正行1, 安達 麻理1, 小池 ひとみ1, 村木 紗知1, 長谷川 澄子1, 疋田 裕美1, 丸茂 元三1, 大橋 浩文1, 石田 友彦1, 馬屋原 健司2
板橋中央総合病院産婦人科1, がん研究会有明病院産婦人科2


 梅毒はスピロヘータ感染によるSTDの一つである.感染により病変部は陰嚢,陰唇,肛門周囲に扁平コンジローマが出現し,口腔内,咽頭に粘膜疹も出現する.また子宮頚部を中心に症状を来たす場合もある.これら症状を来たすものを顕症梅毒,症状を来たさず梅毒血清反応陽性のみを無症候梅毒という.今回我々は子宮頚部細胞診異常を来たし,子宮頚部腫瘤を認め子宮頚部腺癌との鑑別に苦慮した子宮頚部梅毒の症例を経験したため報告する.症例は33歳(0経妊0経産),水様性帯下の増量にて当院初診.子宮頚部細胞診・内膜細胞診を施行しclass3であり,組織診ではnecrotic tissueであった.MRI検査施行した所,T2強調画像で子宮頚部に全周性腫大および信号上昇を認め,正常筋層との境界も不明瞭であり子宮頚癌が疑われた.再度子宮頚部・内膜・腟部細胞診施行しclass3(AGC)であったが組織診でgranulation tissue of the cervixであり,免疫染色でtreponema pallidum抗原に対する特異抗体陽性となるらせん状病原体を認めスピロヘータ感染と考えられた.その後腹部に皮疹が出現,TPHA/RPR/FTA-ABSがいずれも陽性であり,本症例が子宮頚部腺癌でなく子宮頚部梅毒第2期と診断しサワシリン1500mg/dayで内服加療開始.2週間後子宮頚部腫瘤および皮疹は消失し,約半年後TPHA陽性/RPR陰性となった.今回我々は子宮頚部腺癌との鑑別に苦慮した子宮頚部梅毒の1例を経験したため文献的考察を加え報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 369-369, 2013


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