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【症例報告】
子宮口閉鎖との鑑別が困難であった腟横隔膜症の1例


黒澤 和子, 三宅 雅子, 今西 俊明, 鷲見 悠美, 原 きく江, 三橋 祐布子, 上田 典胤
伊那中央病院


 腟横隔膜症は稀な疾患であり,通常,無月経や不妊症で気づかれる.今回我々は続発性無月経を主訴に受診し,子宮口閉鎖が疑われ,MRIを用いても診断に苦慮し,最終的に腟横隔膜症の診断に至った1例を経験した.症例は32歳,未婚,0回経妊,7か月の無月経を主訴に受診した.外子宮口がはっきりせず子宮口が閉鎖しているようにみえた.経腟超音波で子宮頸管内に月経血が貯留している所見があり,MRIでも同様の所見であり,この時点では外子宮口閉鎖と診断した.子宮口開口術として子宮頸部と判断した部分に小孔をあけ,ここにバルーンカテーテルを留置した.開口部の上皮化を期待し,5か月間バルーンカテーテルを留置した.その後,MRIを再検査したところ,高位の腟横隔膜症の所見であった.改めて腟横隔膜切開術を施行した.腟横隔膜の小孔を中心に十字に切開を加えた.術後は再癒着を防ぐために,造腟用プロテーゼを使用中である.無月経を主訴とする場合,鑑別する疾患として先天奇形の腟横隔膜症も念頭に置く必要があると考えられる.

Key words:secondary amenorrhea, transverse vaginal septum, MRI

関東連合産科婦人科学会誌, 51(1) 69-73, 2014


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