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【症例報告】
再発を繰り返した卵巣mitotically active cellular fibromaの一例


進藤 亮輔, 岡田 有紀子, 吉田 瑞穂, 新井 夕果, 上田 麗子, 渡辺 英樹, 岩田 亜貴子, 葛西 路, 遠藤 方哉, 仲沢 経夫
済生会横浜市南部病院産婦人科


 mitotically active cellular fibroma(MACF)は,卵巣線維芽細胞性腫瘍の中で,細胞密度が高く,核分裂像も多くみられるが,核異型は軽度なものを呼ぶ.その多くは予後良好で再発例も少ない.今回我々は,再発を繰り返したMACFの一例を経験したので報告する.症例は64歳,5回経妊5回経産.閉経50歳.X年1月,腹部膨満感を主訴に近医を受診した.骨盤内腫瘤及び腹水貯留を認め,精査加療目的に当科を紹介され受診した.卵巣腫瘍の診断で骨盤内腫瘍摘出術及び両側付属器摘出術を施行した.腫瘍は手拳大,表面平滑で左卵巣との連続性を認めたが卵巣には異常所見は認めなかった.病理組織診断の結果は過剰卵巣から発生したMACFであった.その後約5年間に2度の再発を繰り返し,それぞれ摘出術を要した.現在慎重に経過観察中であるが再発の兆候は見られていない.MACFは基本的には予後良好で再発することは稀であるとされている.しかし,癒着や腫瘍の被膜破綻を認める場合,再発のリスクが高いと考えられ,慎重な経過観察が必要である.また,再発予防について腫瘍の完全切除以外の有効な治療法は報告が無く,今後の検討が必要と考えられる.

Key words:cellular fibroma, mitotically active cellular fibroma, CF, MACF

関東連合産科婦人科学会誌, 51(1) 75-80, 2014


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