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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【優秀演題】
全腹腔鏡下子宮全摘術157例における難易度の術前予測因子に関する検討


齊藤 亜子, 平田 哲也, 高村 将司, 中西 恵美, 河田 啓, 藤澤 夏行, 原田 美由紀, 甲賀 かをり, 平池 修, 大須賀 穣, 藤井 知行
東京大学産婦人科


【緒言】近年,全腹腔鏡下子宮全摘術(total laparoscopic hysterectomy,TLH)は子宮良性疾患に対し広く行わるようになった.TLHを安全に行うために,術前に難易度を予見することが重要である.今回,当科におけるTLH症例について,術前に難易度を予測する因子の抽出を試みた.【方法】当院において2009年から2013年に子宮良性疾患に対しTLHを施行した157例について,倫理委員会承認のもと,後方視的に解析した.手術時間4時間以上(75パーセンタイル),出血500ml以上,開腹移行例,輸血例を難症例とした.難症例とその他の症例について子宮内膜症性卵巣嚢胞の有無,既往手術歴,GnRHアゴニスト使用歴,MRIでの子宮サイズ,真結合線,tear drop sign(MRI上で直腸のひきつれを疑わせる画像所見),身長,BMI,子宮腺筋症,子宮筋腫(個数,サイズ)について比較検討した.【結果】難症例は42例(27%)が該当し,手術時間4時間以上が38例,出血500ml以上が10例,開腹移行例が7例,輸血例が2例(重複含む)であった.難症例群ではその他の群に比べ,解析項目のうち子宮内膜症性嚢胞の合併(32.7% vs 6.0%,p<0.00001),帝王切開術既往(19.0% vs 6.8%,p=0.025),MRIにおける子宮前後径(74.7±21.2 vs 84±20.1,p=0.0145),tear drop sign陽性(19.0% vs 5.2%,p=0.0067)が有意に高頻度であった.【考察】子宮内膜症性嚢胞の有無,tear drop sign,帝王切開既往といった因子が難症例を予測する因子として抽出され,いずれも腹腔内の癒着に関連していると考えられた.難症例を予測する因子を術前に検討することで,より的確な手術準備を行えると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 268-268, 2014


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