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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【若手ポスターセッション8】
妊娠24週に診断された子宮頸部大細胞型神経内分泌癌の一例


花岡 美枝子, 矢野 紘子, 横内 妙, 安達 博, 村越 毅, 中山 理, 鳥居 裕一
聖隷浜松病院産婦人科


緒言:妊娠合併子宮頸部浸潤癌の治療は,癌の進行状況だけでなく妊娠週数による新生児予後の影響を鑑み依然確立していない.近年,妊娠自体は子宮頚癌の予後に悪影響を及ぼさないとされ,子宮頸癌治療を延期し妊娠延長とする報告例も散見されるが,それは扁平上皮癌や腺癌等の標準組織型においてである.今回我々は妊娠中期に発見され,妊娠28週に帝王切開術と同時に広汎子宮全摘術を施行した子宮頸部大細胞型神経内分泌癌(large cell neuroendocrine cartinoma;LCNEC)の症例を経験したため報告する.症例:28歳女性,初産.自然妊娠成立後,近医で検診を受けていた.妊娠初期頸部細胞診は異常なし.妊娠22週子宮頸部前唇に3cm大の易出血性腫瘤を認め,妊娠24週当科紹介初診,頸部組織診よりLCNECと診断.新生児予後と子宮頸癌の標準治療の点を考慮し,新生児呼吸窮迫症候群予防としてベタメタゾン2日間使用後の妊娠28週6日帝王切開術と同時に広汎子宮全摘術を施行した.児は1328g,Apgar score7/9,早産低出生体重児でNICU管理となった.摘出腫瘍は3cm大の外向性発育で,充実性増生,ロゼット構造を呈する上皮細胞の増生を認めた.免疫染色でchromograninA(+),synaptophysin(-),CD56(-),Ki67(Mib1):83%となりLCNECと診断(Stage1B1,pT1b1N0M0).組織型より術後補助化学療法(EP療法)を行う方針とした.考察:LCNECは急速進行性の予後不良疾患だが,子宮頸部原発は非常に希で治療法が確立していない.また,妊娠合併例は我々が検索した限り国内で1例しか報告がない.症例の蓄積は依然不十分であり,妊娠週数,組織型等に応じ十分な討議の下,個々に対応していく必要があると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 410-410, 2014


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