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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【シンポジウム1】
浸潤子宮頸癌に対する妊孕能温存手術


福地 剛, 青木 大輔
慶應義塾大学医学部産婦人科


 若年の浸潤子宮頸癌患者に対する妊孕能温存治療の選択肢としてradical trachelectomy(広汎性子宮頸部摘出術)が挙げられる.当院では2002年9月から2007年2月まで本手術を子宮頸癌患者59例(臨床進行期Ia1期3例,Ia2期8例,Ib1期47例,その他1例)に予定し54例に実施した.適応基準として,1)臨床進行期Ib1まで.2)腫瘍径は2cm以下.3)内頸管側への進展がない.4)子宮外進展が認められない.5)特殊な組織型でない.6)不妊症で無い.以上の条件を基本に,2cmを超える腫瘍であっても外向発育型を適応とした.さらに術中の迅速病理診断でリンパ節転移あるいは頸部切除断端が陽性であった場合は標準術式に変更した.術式は腹式広汎性子宮頸部摘出術(Piver typeIII,子宮動脈温存,自律神経温存)を基本とした. 手術を実施した54例(92%)中11例(20%)が病理組織学的にhigh/intermediate riskと評価され,11例中5例に追加治療を行った.結果としてLow riskの43例中2例(4.7%),high/intermediate riskの11例中4例(36.4%)に再発を認めた.なお11例のなかで追加治療を行った5例に再発は認めず,追加治療を行わなかった6例中4例が再発例である.現在まで死亡例は無い.また1例の妊娠,出産例を経験した. 狭義の適応症例47例に関しては,変更3例(6.4%),再発2例(4.5%)と許容されるものであったが,2cmを超える症例12例では,変更例,再発例とも高率であり,慎重な適応と充分なICが必要と考えられる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 140-140, 2007


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