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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【教育講座3】
臍帯・胎盤超音波検査のポイント


長谷川 潤一
昭和大学産婦人科


 胎盤と臍帯は胎児の生命維持に必要不可欠なものであり,妊娠・分娩中のnon-reassuring fetal status(NRFS)や周産期死亡の原因に,それらの異常の占める割合は高い.また,母体にとっても,胎盤異常は妊娠・分娩時の多量出血の原因にもなり,妊娠中にそれらの異常を診断・評価しておくことは価値が高いと考えられる.しかしながら,分娩前にそれらの様々な異常を診断しておくことは容易ではなく,効率的で精度の良い超音波スクリーニング法が求められる.我々の検討では,胎盤・臍帯は胎芽の付着茎を中心に発生することから,妊娠初期の臍帯付着部位の異常例には,後に胎盤・臍帯異常が多く発生するという結果を得た.そのため,当院では妊娠初期の臍帯付着部位の診断をはじめとした胎盤(絨毛)・臍帯異常の系統立てた診断を行っており,妊娠・分娩時異常の早期発見に役立てている.今回は,各胎盤・臍帯異常の超音波診断法および管理だけでなく,各胎盤・臍帯異常をもれなく診断するための妊娠初期より分娩までの継続したスクリーニング法を論じる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 148-148, 2007


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