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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
高得点演題(1)(周産期・不妊)
患者年齢群別卵巣刺激法による臨床成績の検討


福田 雄介1), 片桐 由起子1), 渋井 幸裕1), 北村 衛1), 松江 陽一1), 渡辺 慎一郎1), 宗 晶子1), 花岡 嘉奈子2), 田宮 親2), 竹下 直樹1), 間崎 和夫1), 森田 峰人1)
東邦大学産婦人科1), キネマARTクリニック産婦人科2)


 【目的】生殖補助医療技術において,反復難治症例の蓄積や治療開始の遅延に伴い患者年齢の高齢化傾向を認め,また卵巣刺激方法も多様化している.そこで今回我々は患者年齢にふさわしい卵巣刺激方法の検討を目的として,年齢群別卵巣刺激法による臨床成績を検討した.【方法および対象】2001年6月より2006年4月までの5405採卵周期を対象とし年齢別卵巣刺激法別に臨床成績を後方視的に検討した.卵巣刺激なしを完全自然,経口卵巣刺激薬による周期を低刺激,hMG使用を中刺激,longおよびshort protocolを高刺激として分類した.【結果】年齢層の内訳は30才未満4.6%,30-34歳22.3%,35-39歳38.4%,40-44歳29.4%,45歳以上5.4%で,45歳未満では刺激が強度になるほど採卵数は有意に増加したが,胚移植周期あたりの妊娠率には卵巣刺激法による有意差を認めなかった.45歳以上でも妊娠継続症例を認め1例で健児を得た.【結論】20歳代の症例では卵巣刺激に相応な採卵数が得られ妊娠率も上昇したが,30歳以上では身体的経済的負担の少ない低刺激の有用性が示唆された.45歳以上の症例でも妊娠が成立し生児を得る可能性があることから本人が治療を希望する場合の治療継続の意義が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 152-152, 2007


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