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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
胎児異常(1) 3次元4次元超音波診断(3D/4Dエコー)による胎児心疾患の遠隔診断の試み:第1報;正常例における検討
川滝 元良1), 東條 龍太郎2), 堀 裕雅3), 本間 寿彦4), 岡田 恭芳5), 村上 俊雄6), 東山 俊祐7), 水鳥 真和8), 重政 みのり9)
神奈川県立こども医療センター新生児科1), 東條ウイメンズクリニック産婦人科2), 堀病院産婦人科3), 本間ウイメンズクリニック産婦人科4), 愛育病院(大和市)産婦人科5), 村上病院(佐世保市)産婦人科6), 東山産婦人科(高槻市)7), みずとりクリニック(神戸市)産婦人科8), GE横河メディカル株式会社クリニカルアプリケイション部9)
1.目的:重症心疾患の予後改善のためには胎児心スクリーニング率の向上が望まれる.われわれは3D/4Dエコーを先天性心疾患の遠隔診断に応用し,胎児心スクリーニング率向上をめざしている.本研究では正常例を用いて遠隔支援医療システムが可能かどうかを検証した.2.方法:22週以後40週までの単胎で,先天異常を有しない,症例を対象とした.ご家族の同意をえたうえでGE Volson 730 PROまたはEXPERTを使って胎児の超音波検査を行い3D/4Dのデータをとり,CD ROMに保存,演者の施設へ郵送.画像を再構築し,以下の項目が判定可能かどうか検討した.胃泡,心尖部の向き,下大静脈,下行大動脈,心横径,心胸郭断面積比,心房中隔,右房,左房,右室,左室,三尖弁,僧帽弁,心室中隔,大動脈弁,大動脈弓,肺動脈弁,主肺動脈,左肺動脈,右肺動脈,動脈管,気管.3.結果:約200例のデータを集積した.四腔断面で観察される項目はほぼ全例観察可能であった.心胸郭断面積比は胸郭全体が描出されないため測定不可能であった.流出路は約2/3で,大動脈弓や気管は約半数で観察可能であった.4.考案:多くの症例で遠隔診断に必要な情報は収集できることがわかった.3D/4Dエコーは先天性心疾患の遠隔診断に応用可能と思われる.データ収集の手技改良,カラードプラーを加えることでより正確な胎児診断が可能になると期待される.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
153-153, 2007
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