関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
胎児異常(2)
先天性横隔膜ヘルニアがMD twinの一児に認められた症例


滝澤 基, 雨宮 厚仁, 河野 恵子, 小野 洋子, 小川 浩平, 永田 育子, 白石 眞貴, 池上 淳, 寺本 勝寛
山梨県立中央病院産婦人科


 【症例】29歳3経妊1経産婦,既往歴に特記事項認めず.家族歴,夫の前妻との間の子供が先天性の横隔膜ヘルニアであった.【妊娠経過】妊娠19週にMD twinにて近医より紹介された.児の推定体重や羊水量には差を認められなかった.以後2週間毎の通院にて管理した.妊娠28週の健診にて,一児の左胸腔内にlow echoic areaがあり,腹腔内に胃胞が描出されず,心臓の右方偏移が認められ,一児の横隔膜ヘルニアと診断した.この時,もう一児には異常所見は認めず,羊水量の差もなかった.MRI検査は同意が得られず施行していない.妊娠28週より入院とした.頻回の超音波検査にて胎児の心機能などを評価しつつ管理した.【分娩経過】新生児科,小児外科とのカンファレンスにより,分娩は全身麻酔にての帝王切開とし,両児ともsleepingの状態で娩出させる方針とした.両親にインフォームドコンセントの上,妊娠37週2日に選択的帝王切開した.帝王切開の際は術野で超音波断層法を行いつつ児を娩出させ,健児と患児を区別した.I児が健児にて2756g女児Apgar 2点 4点,II児が患児にて2788g女児Apgar 4点 4点であった.両児ともに挿管され,呼吸管理された.健児は日齢1に抜管され,以後の経過は良好にて日齢14に退院となった.患児は,日齢4に横隔膜ヘルニアに対する根治術施行され,経過良好にて日齢42に退院となった.【考察】妊娠中の胎児のwell beingの評価が難しく,分娩時に健児と患児の区別を確実にするために工夫が必要であった.母親違いの姉が先天性横隔膜ヘルニアであり,一卵性の双胎間では表現形が不一致であったという遺伝学的にも興味深い症例であった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 157-157, 2007


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会