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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
高得点演題(2)(腫瘍) 子宮頸部小細胞癌13例の臨床的検討
曽根 国瑞, 有本 貴英, 堀江 弘二, 喜納 奈緒, 高橋 道子, 横田 治重
埼玉県立がんセンター婦人科
子宮頸部小細胞癌は,発症頻度は全子宮頸部癌のうち1〜6%と稀な疾患であり,臨床経過は若年発症で予後不良とされている.当施設において1985〜2004年に診断・治療された子宮頸部小細胞癌13例について臨床的特徴を検討する.症例はStage1b期3例,2a期1例,2b期5例,4a期1例,4b期3例であった.初診時所見として,13例中10例にリンパ節転移を認め,13例中4例に遠隔転移を認めた.治療は集学的治療が試みられたが,臨床経過が早く治療抵抗性を示す例が多く見られた.手術療法は1期,2期の症例に施行され,術式は広汎子宮全摘術+両側附属器切除術+骨盤内リンパ節隔清術が施行された.化学療法はFirst lineとしてEP療法がもっとも多く施行され,奏功率は60%(n=5,3PR2PD)であった.有害事象としては血液毒性が目立った.放射線療法は根治照射,対症照射を含め,奏功した数例を認めた.全症例のMST(Median Survival Time:生存期間中央値)は11.8monthsであり,1年生存率46%,2年生存率38%であった.また1期,2期のうち5例は治療が奏功し,長期生存しえた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
158-158, 2007
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