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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍(2) 子宮体癌症例における術前FDG-PETの有用性の検討
田中 聡子1), 山崎 龍王1), 稲葉 不知之1), 亀森 哲1), 香坂 信明1), 朱 坤,1), 林 正路1), 坂本 尚徳1), 太田 順子1), 深澤 一雄1), 稲葉 憲之1), 村上 康二2)
獨協医科大学産婦人科1), 獨協医科大学PETセンター2)
[目的]子宮体癌症例において,術前FDG-PETにより予後因子がどの程度予測可能であるか検討した.[方法]当科において術前FDG-PETを施行し,骨盤内および傍大動脈リンパ節郭清を含む根治術を施行した子宮体癌症例15例を対象とした.術前FDG-PETにおけるSUV値と,摘出病理標本の結果について比較検討した.[結果]症例はG1 9例,G2 3例,G3 3例,進行期はIb 5例,Ic 4例,IIb 2例,IIIa 1例,IIIc 3例であり,これらを筋層浸潤の深さについて見ると,筋層浸潤1/2以下が10例,1/2以上が5例であった.組織学的分化度G1〜G3,進行期I〜III,筋層浸潤1/2以下と1/2以上のそれぞれについて,SUV値との関係に統計学的には有意差を認めなかった.しかしながら,筋層浸潤については,SUVの平均値で,筋層浸潤1/2以下に比べ,1/2以上の症例において比較的高い傾向を認めた.リンパ節転移に関しては,術後病理検索にてリンパ節転移が確認された3例中,FDG-PETで陽性と判定された症例はなかった.[結語]FDG-PETは,子宮体癌において原病巣の陽性的中率は高いが,リンパ節転移において微小な病巣検出は困難であった.また,今回の検討では予後因子のそれぞれにおいて,SUV値には有意差を認めなかった.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
171-171, 2007
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