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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍(2)
30歳未満に発症した若年性子宮体癌3例に関する考察


横田 貴子, 池田 俊一, 原嶋 志保, 梅崎 泉, 樋田 一英, 岡野 浩哉, 斉藤 馨, 太田 博明
東京女子医科大学産婦人科


 子宮体癌は閉経前後に好発し,40歳未満の若年性子宮体癌は6.2%といわれ稀であり,特に30歳未満の発症例はさらに稀である.今回,妊孕性温存療法を行った30歳未満に発症した子宮体癌症例3例の報告をするとともに,内分泌学的背景を検討した.症例1は25歳未経妊.初経以来の月経不順と不正性器出血を主訴として当科初診.子宮内膜の肥厚を認めたため,子宮内膜組織診施行し,異型子宮内膜増殖症(子宮体癌0期)が判明した.酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)療法実施し,内膜病変は消失した.症例2は25歳未経妊.初経以来の月経異常を主訴として当科初診.内膜細胞診で偽陽性を認め,内膜組織診施行後異型子宮内膜増殖症(子宮体癌0期)と診断した.MPA療法施行し,内膜病変は消失した.症例3は29歳未経妊.初経以来の月経不順と不正出血を主訴に当科初診.子宮内膜肥厚を認めたため,内膜組織診施行し,高分化型類内膜腺癌(子宮体癌Ia期)と診断.MPA療法施行し,内膜病変は消失.3例全例に,初経から月経不順,LH/FSH>1,組織型が複雑型子宮内膜異型増殖症ないしは高分化型類内膜腺癌,未婚で挙児希望のいずれも共通した項目を認めた.3例中2例には日産婦のPCOSの診断基準案の必須項目(月経異常,LHの基礎分泌高値・FSHは正常範囲,超音波断層検査で多数の卵胞の嚢胞状変化)を満たし,PCOSと診断した.PCOSを含む慢性的な無排卵による月経異常が認められる場合,20歳代であっても,詳細な月経歴の聴取と内分泌検査を実施した上で子宮内膜病変に関する精査を行う必要性があると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 172-172, 2007


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