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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍(2)
当院における子宮体癌脳転移の2例


今井 文晴, 片貝 栄樹, 伊藤 郁朗
独立行政法人国立病院機構高崎病院産婦人科


 子宮体癌の脳転移は稀であり,体癌全症例の1%未満との報告もある.またその予後は一般的に不良である.今回我々も子宮体癌脳転移2症例につき経験したので報告する.症例1は45歳,2005年9月当科初診の子宮体癌IIIc期症例であり,全骨盤内照射及び傍大動脈リンパ節照射や肺転移に対しTJ及びweeklyDJ療法にて加療していた.その後右下肢運動麻痺等の神経症状出現し2006年4月3日頭部MRIにて,左前頭葉の径3cm大腫瘍を含む多発転移性脳腫瘍認めたため,全脳照射を4月5日より4月11日まで計12Gy施行した.しかし御家族が他院でのガンマナイフ治療を強く希望されたため,全脳照射中止し4月21日及び5月9日ガンマナイフ施行するも,脳転移巣著明な縮小認めず後に胸髄転移などを併発.全身状態悪化し6月15日永眠された.症例2は81歳,0経妊0経産.2003年4月24日単純子宮全摘術,両側附属器切除及び骨盤リンパ節郭清施行にて子宮体癌IIIc期(pT3a N1 M0)の診断となり追加治療としてweeklyTJ療法施行.その後外来通院するも,多発性肺転移及び縦隔リンパ節転移出現したため,2006年3月6日再入院しweeklyDJ療法開始したが,左眼瞼下垂あり4月11日頭部MRI施行したところ,右前頭葉に2cm大の転移性腫瘍認めたため4月18日より全脳照射開始.しかしその後,脳腫瘍髄膜播腫に伴う意識障害出現し,5月29日永眠された.子宮体癌脳転移は稀であるが,特に本2症例のような進行・再発癌の場合は運動麻痺等何らかの神経学的所見を認めた際,脳転移の可能性も念頭に置き精査する必要があると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 173-173, 2007


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