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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
子宮体部良性腫瘍(1)
腸閉塞の原因となった子宮筋腫の一例


青木 洋一, 村瀬 隆之, 高田 眞一, 山本 樹生
日本大学医学部産婦人科


 子宮筋腫が原因で術前に腸閉塞を発症した報告は少ない.19年間放置していた子宮筋腫が原因で腸閉塞を合併したため,Gn-RHa製剤投与後に開腹手術に至った症例を経験したのでこれを報告する.【症例】49歳,1経妊0経産,腹痛を主訴に消化器外科を受診し,腹部X-P上著明な腸管拡張から,腸閉塞と診断し即日入院した.CTにおいて,子宮腫瘤を認めたため当科管理になった.入院後5日に施行した注腸検査上,S状結腸の狭窄を認めた.腸管破裂の危険性があるため,安静禁食,中心静脈栄養にて管理するも腸管拡張の改善は乏しかった.子宮筋腫による腸閉塞の可能性を考え,手術による摘出を前提に,筋腫縮小目的に入院後8日Gn-RHa製剤皮下注射開始し,その後計3回を施行し,子宮の縮小認め,入院109日に腹式単純子宮全摘出術を施行した.漿膜下子宮筋腫および筋層内子宮筋腫を含む多発性子宮筋腫であり,重量2030gで小児頭大の子宮であった.腹腔内に明らかな癒着等の所見認めず,S状結腸が約50cmにわたりガスによる著明な拡張認めた.術中用手的に腸管ガス排出した.術後は排ガス,排便認め腸閉塞改善した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 174-174, 2007


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